LCD関連用語集

「液晶」

読み方「えきしょう」

液晶とは液体と結晶の形態を併せ持つ物質の状態である。英語で「liquid crystal(リキュード クリスタル)」液体・流動体の結晶である。固有の物質があるわけではなく「固体」「液体」「気体」などと並ぶ物質の状態である。

液体と固体の中間のような状態で分子構造配列によって・スメクティック(Smectic)・ネマティック(Nematic)・コレステリック(Cholestric)という3種類に分類できる。代表例で言えばシャボン玉。丸いボール状の形を保ちつつも表面は七色に輝き流動しているのがわかる。他にもイカの墨なども液晶だという。

常温でこの性質を持つビフェニール系が液晶ディスプレイには使われているらしい。液晶材料は他にエステル系、シクロヘキサン系などがある。それ自体は発光することがなく光を「通す」か「通さない」かのブラインドの役割をしている。光はバックライトによるもので色はカラーフィルターによって着色される。目に見えているのは液晶の光でも色でもないということだ。性質を活かしてディスプレイは開発されている。光を通しやすくして輝度を上げたり視野角を広げることも可能だし、反応をよくして応答速度を高めることもできる。

「LCDパネルとは」

液晶ディスプレイの表示部分が「パネル」と呼ばれる部分です。色々な部品で構成され、他には本体を支えるスタンド部分やパソコンとつないだり他のAV機器とつなぐための端子などのインターフェース部分があります。ものによってはスピーカーが付いていたり、テレビチューナーが付いていたりとオプションも充実しています。

パネル部分はガラス基板やバックライト、液晶、カラーフィルター、偏光フィルターなど液晶ディスプレイの核となる部分で性能のいいパネルを調達して自社ブランドとして販売するメーカーも多い。液晶パネルは海外で生産されたものを使って生産される液晶テレビやディスプレイもある。国内で生産された圧倒的な知名度を誇るブランドが、三重県亀山市にある亀山工場で生産されるシャープのアクオス(AQUOS)です。

パネルにはどんなものがあるのでしょうか。液晶の駆動方式によってTN(Twisted Nematic)方式、VA(Virtical Alignment)方式、IPS(In Place Switching)方式の3種類に大別できる。シャープはCPA方式(ASVともいう)富士通はMVA方式、日立はS-IPS方式、サムスンはPVA方式など各社独自の技術が視野角、コントラスト、応答速度などの性能を高めました。パネル自体の大型化も進み一方で小型の低価格化も進みました。大きいもので20インチを超えるサイズそして価格では3万円を切る製品が続々登場しています。

「バックライトとは」

パソコンの文字や画像を表示する役割を持つ「液晶ディスプレイ」は光を出して表現をしています。液晶は光を出しません「発光」しないのです。CRTディスプレイは電子ビームを発射して発光します。バックライトはもちろん「発光」するものです。発光しない為に光を出す「ライト」が内部に搭載されています。

なぜ「バック」ライトなのでしょうか。バックつまり裏面にあるライトとはどういう意味なのでしょうか。球切れってないのでしょうか。表には見えない部分だけに気になりますよね。光を供給する方法は他にも正面から出すフロントライトや横から出すサイドライト方式があります。PC用液晶ディスプレイはバックライトです。後ろから発光することで画面全体に均一に光を供給することができるからでしょう。

バックライトに使われているCCFL(冷陰極管)は室内の照明と同じ蛍光灯ですが電極に違いがあります。フィラメントがないため一般的に長寿命であるとい います。時間と共に明るさが50%まで落ちる時間を寿命として1〜5万時間くらいと言われています。一日8時間で4年から17年くらい持つわけです。バックライトには他にもLEDが用いられたりEL(エレクトロルミネッセンス)が使われることがあります。

「偏光フィルターとは」

どんな液晶ディスプレイにもあるのに性能には影響をほとんど与えない為に、注目されていない部品があります。地味な存在それは「偏光フィルター」です。液晶ディスプレイは何によって評価されるか。抽象的に言えば「光」です。明るさ、綺麗な色、白と黒のハッキリした表現、切り替える速さ全て光をどう扱うかが評価されています。

光は液晶内部ではバックライトによって供給されていますが、色んな方向を向いています。液晶によってシャッターのように光を調整・調節しても色んな方向の光が存在すると光が漏れたり乱反射したりする。制御のきかないものを制御しても無駄だということはわかるだろうか。

では制御しやすい光にすればどうだろうか。規律の正しい光。規則正しい光。光にも方向性があるのか。どうしたらその光を得ることができるのか。液晶ディスプレイになくてはならない存在は偏光フィルターです。バックライトからの無偏光を一定方向に振動する偏光へと変えるのが偏光フィルター。変えるというより一方向の偏光だけを取り出すが正しいだろう。

2つの偏光フィルターを組み合わせることによってバックライトの光を一方向に整え、遮断します。ポイントは偏光フィルターを異なる方向へ向けて光を遮断するところです。液晶に電圧をかけない状態では光が通らず真っ暗で液晶に電圧をかけると光をねじ曲げて偏光フィルターを通るようになり明るくなります。あとは光にカラーフィルターで赤・青・黄と色をつけ、明るさを調整できれば液晶ディスプレイとして機能します。

液晶がシャッターの役割をするには方向性のある光が必要になるため、偏光フィルターがなくては液晶ディスプレイは上手く表示ができないのです。技術が発展すれば必要なくなるかもしれませんが今の液晶ディスプレイには2つも入っているんですよ。

「ガラス基板とは」

液晶ディスプレイの構成部品の一つで、液晶と呼ばれる液体と固体の中間みたいな状態の物質を閉じ込める部品がガラス基板です。もちろんガラスで出来ています。ガラスの代わりにプラスチックを使うこともあるそうだ。

液晶と接触する部分だけに液晶に電圧を掛けたり液晶ディスプレイの動作に直接関わる部分です。ガラス基板の大きさもディスプレイの大きさに直接関係してきますし重要なものなのです。ガラス基板については「アレイ側」と「カラーフィルター側」では加工に違いがあるので別々に詳しく説明したいと思います。液晶を挟むには2枚必要ですからね。

「世代とは」

読み方「せだい」

ガラス基板は通常の窓などに使われるガラスとは異なる成分でできており、液晶パネルの大きさを決める重要な部品です。このサイズは年々大きくなっており生産性の決め手となっております。大きいほど生産性が上がるメリットがあり、パネルの大型化にも対応できるようになりますよね。この大きさって重要なポイントとなることにお気づきでしょうか。

この大きさは「世代」という用語で表現されます。第8世代のガラス基板では46インチを8枚、52インチなら6枚のマザーガラスに切り分けることができます。一度に生産できるつまり大きなガラス基板から切り分けることのできるマザーガラスが多いほどコストダウンができるということです。

第9世代(2400×2800ミリメートル)基板の規格を韓国サムスンが発表している。だが大きくなりすぎることで大きな設備投資と品質管理が必要になると考えられる。次世代の液晶用ガラス基板に注目です。

ガラス基板は何インチディスプレイに相当するか・・・

※通常は数枚のマザーガラスに切り分けられ一枚のガラス基板から何枚か生産されます。

「駆動方式とは」

読み方「くどうほうしき」

CRTディスプレイなどブラウン管は電子ビームを出して画面を表示させていますが液晶テレビや液晶ディスプレイはバックライトの光をシャッターのように通したり通さなかったりして表示しています。この光のシャッターを液晶という液体でもなく結晶でもない物質(液晶状態のもの)で行っています。液晶はそのままではシャッターのように動作しませんからTFT(薄膜トランジスタ)などを使って駆動してやらなければなりません。

その方式には以下の三つの代表的な方式があります。TN方式、VA方式、IPS方式の三つです。それぞれ特長があり性能や価格には差があります。同じ液晶でも方式によって違いがあるんですよね。その液晶の駆動方式の違いなんですけど、液晶分子の配列や動作によって光の届き方や切り替わる速さが違います。同じ液晶でも「ねじれ」「垂直」「水平回転」など光の絞りかたに特徴があります。

まずTN方式と呼ばれる「Twisted Nematic」はネマティックでねじれているという意味でネマティックと呼ばれる分子が一定方向に向く性質を持った液晶をねじることで光を透過させている。

【TFT】 Thin Film Transister

読み方「てぃーえふてぃー」

薄膜トランジスタのこと。薄膜トランジスタを使って液晶を切り替えるタイプをTFT液晶と呼ぶ。アクティブマトリックス駆動の方式で使われ、アクティブ素子として用いられる。ダイオードを使ったMIM(Metal Insulator Metal)というのもある。

【低温ポリシリコン】 Low-temperature Poly-silicon

読み方「ていおんぽりしりこん」

液晶の駆動に使われるトランジスタの生成に使われる多結晶シリコン。レーザーを用いることで500℃前後の低温でポリシリコン膜を形成することができる。通常は1000℃以上の高熱なのでガラス基板が溶融する。ポリシリコン膜の形成には高価な石英基板が用いられていたが、低温でできるようになり安価なガラス基板に用いられるようになった。

非結晶のシリコンをアモルファスSi(シリコン)と呼ぶ。多結晶のシリコンをポリシリコンと呼ぶ。ポリとは「多くの」「たくさんの」といった意味でポリエチレンやポリフェノールのポリも同じ意味です。

【亀山製】

読み方「かめやませい」

三重県亀山市にあるシャープの亀山第一工場でつくられる液晶パネル。第8世代パネルを採用した亀山第二工場も2006年8月から稼動。

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